
江戸時代の絵師・伊藤
高精細複製は、国立文化財機構文化財活用センターとキヤノンによる共同プロジェクトで制作した。絹の織り目がわかるほどの精度で撮影し、画像を接合した後、原本と見比べながら色味を調整する。プロジェクトに関わった京都文化協会の田辺幸次代表理事は「絹に描かれている絵画の場合は新たに織り上げた絹にインクジェットで印刷するが、若冲の細かい筆致や発色の良さを再現するため、絵絹の産地の岐阜県各務原市で細い糸を用意するところから始めた」と説明する。通常より細かい目で織り、表面から
国宝全30幅を収蔵する皇居三の丸尚蔵館(皇居・東御苑)の上嶋悟史研究員は「複製は平面に印刷されているのに、絵の具が盛り上がっているように立体的に見える。直接間近で鑑賞できるので、ぜひ近づいて見てほしい」と話している。
工事休館中の同館は今年秋に全面開館し、記念特別展で国宝全30幅を一挙展示する予定だ。
(2026年5月5日付 読売新聞朝刊より)
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