2022.2.24

特別展「最澄と天台宗のすべて」より<1>最古の肖像彫刻…重要文化財「伝教大師(最澄)坐像」(滋賀・観音寺蔵)

重要文化財「伝教大師(最澄)坐像」 滋賀・観音寺蔵

「悟りに至る道はすべてのものに開かれている」と説く「法華経」の教えに魅了された最澄(767~822年)は、日本中をこの教えで救うため天台宗の開宗を決意。世の混乱を憂い、遷都を繰り返していた桓武天皇は最澄の教えに救いを求め、最澄は桓武の後押しを受けて中国に渡り、天台の教えを学びました。

帰国後すぐに日本の天台宗が開かれ、最澄は比叡山を拠点としながら九州や東国をめぐり、日本全土に天台の教えを広めました。

最澄は遺言で「我がために仏を作ることなかれ」と述べており、その肖像は少なく、本像は最澄の現存最古の肖像彫刻として貴重です。

頭巾をかぶった姿は、最澄が憧れた中国天台宗の開祖・天台大師智顗ちぎに由来し、キリッとした目もとは最澄の志の強さが、ふっくらとした頬は最澄の慈愛がにじみ出ています。優しさに満ちあふれた最澄像を、ぜひ時を忘れてご覧ください。

(九州国立博物館企画課研究員・大澤信)

特別展「最澄と天台宗のすべて」(読売新聞社など主催)は、太宰府市石坂の九州国立博物館で3月21日まで開催中(期間中、一部で展示替えがある)。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)へ。

出品リストやチケット情報は公式サイトでチェック! https://tsumugu.yomiuri.co.jp/saicho2021-2022/

もっと知りたい「最澄と天台宗のすべて」

Share

0%

関連記事