「願わくは 花の下にて春死なん その
旅と自然を愛した西行の人生は多くの人々の共感を呼び、鎌倉時代にはその行状を描く絵巻が登場し、以降はいくつかの系統の「西行物語絵巻」が制作され続けた。
尾形光琳によるこの作品は
重要な点は、光琳が模写から宗達らしい表現を学び、さらに自らの個性である明快な造形感覚を加えていくといった「変化を伴う持続」によって、琳派的と呼ばれるものが受け継がれていったことである。
(東京藝術大学大学美術館教授・古田亮)
特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」は、東京藝術大学大学美術館(東京・上野公園)で9月25日まで開催中。詳しくはホームページ(https://tsumugu.yomiuri.co.jp/tamatebako2022/)で。
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