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2020.9.18

【作家が語る】林駒夫―工藝2020出展作品から

呉女
林 駒夫 2015年 W・D・H:19・6・32.5cm (個人蔵)【人形】

天平の頃。今から千年以上も前の奈良時代に外国より伝わった「伎楽」。パレードと寸劇で古人の心を大きくつかんだ。「伎楽」の中で一番人気の美女として登場する「呉女」。優しい美女のおおらかな姿と演技を楽しく受け止める見物人。古代の日本人の豊かな国際性は今も嬉しい先人の心です。のびやかな外国の女性を美しく優しく受けとめた昔の人々の心になり制作をしました。

林 駒夫(1936- ) Hayashi Komao
京都府生まれ。京人形司の十三世面庄に入門して御所人形を学び、能面師の北沢如意にも師事した。伝統工芸を主体に活動し、1973年日本伝統工芸展で日本工芸会総裁賞を受賞。幅広い技術と公家や町衆の文化等の古典に関する教養や伝統芸能への造詣が深く、それらを踏まえて日本文化の歴史的主題に自らの心象の主題をとって、格調と気品に富む人形(ひとがた)を造形化している。2002年重要無形文化財「桐塑人形」保持者認定。京都府京都市在住。

工藝2020の出展作品一覧・関連記事はこちら

「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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