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2022.4.7

重要文化財「長命寺文書」3年かけ修理へ…尼僧らが携えて参詣・寄付呼びかけ

搬出前に「長命寺文書のうち長命寺参詣曼荼羅図(甲本)」の状態を確認する関係者ら(6日午前、滋賀県近江八幡市で)=枡田直也撮影
2022年度 修理助成事業スタート

文化庁、宮内庁、読売新聞社による「紡ぐプロジェクト」の2022年度の文化財修理助成事業がスタートした。6件の国宝・重要文化財が対象で、このうち重文「長命寺文書ちょうめいじもんじょ」(滋賀県近江八幡市・長命寺蔵)が6日、保管されている近江八幡市の県立安土城考古博物館から文化財修理工房「坂田墨珠堂」(大津市)へ移された。

長命寺には平安~明治時代の古文書群「長命寺文書」(全4567通)が伝わる。事業の対象は、文書のうち「穀屋こくや文書」51通と「長命寺参詣曼荼羅まんだら」3点で、3年かけて修理する。曼荼羅は江戸時代の作で、境内や門前町、琵琶湖が参詣者らでにぎわう様子が描かれている。

長命寺では、尼僧らが曼荼羅を携えて参詣や寄付を呼びかけてきた歴史がある。3点は折りたたんで持ち運ばれたため、折り目の部分の顔料がはがれるなど傷みが激しい。

修理では欠損部を補修紙で埋め、剥落はくらくの進行を止める処理を施す予定で、この日は関係者が曼荼羅を広げ、傷んだ箇所を確認した。

(2022年4月7日付 読売新聞朝刊より)

「長命寺文書」とは…?

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