一切経とは仏教の聖典で、総数およそ6千巻。中世にはすべての刊行は実現せず、中国大陸や朝鮮半島の舶来一切経が珍重されました。
そんな中、17世紀についに日本初の印刷一切経、天海版一切経5771
何しろ一切経はあまりにも膨大。たとえば冒頭に収められた「大般若経」(全600巻)だけでも、文字数は約500万。活字を彫り、並べて版を作り、並べ替えて別の版を作り、印刷後には校正。さぞかし骨の折れたことでしょう。
この一大事業を主導したのは天台宗の僧侶天海。徳川家康に
(九州国立博物館・博物館科学課アソシエイトフェロー・瓜生翠、おわり)
特別展「最澄と天台宗のすべて」(読売新聞社など主催)は、太宰府市石坂の九州国立博物館で3月21日まで開催中(期間中、一部で展示替えがある)。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)へ。
出品リストやチケット情報は公式サイトでチェックしてください! https://tsumugu.yomiuri.co.jp/saicho2021-2022/
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