日本美を守り伝える「紡ぐプロジェクト」公式サイト

2022.12.14

「紡ぐ」2023年度修理助成対象に奈良・新薬師寺の国宝「薬師如来坐像」など7件選定

新薬師寺の国宝「薬師如来坐像」=新薬師寺提供

文化庁、宮内庁、読売新聞社による「紡ぐプロジェクト」は、2023年度に実施する修理助成事業の対象に、奈良・新薬師寺の国宝「薬師如来坐像ざぞう」など7件を決めた。有識者でつくる選考委員会が公募の中から選定した。

大きく開かれた目が特徴的な新薬師寺の薬師如来坐像は、頭から胴体の体幹部分をカヤの一材から彫りだした一木いちぼく造りで、奈良時代末から平安時代初期の作という。台座の虫食いなどが著しく、2年かけて亀裂部分の接合などの作業を行う。

このほか、国宝「智証ちしょう大師関係文書典籍」(滋賀・園城寺おんじょうじ蔵)、重要文化財では「薬師如来坐像」(京都・六道ろくどう珍皇寺ちんのうじ蔵)、「障壁画」円山応挙、長沢芦雪筆(和歌山・草堂寺そうどうじ蔵)、「十一面観音立像」院範、院雲作(京都・宝積寺ほうしゃくじ蔵)、「仏涅槃図ぶつねはんず」(岡山・遍明院へんみょういん蔵)、「八瀬童子やせどうじ関係資料」(京都・八瀬童子会蔵)が選ばれた。新たに選ばれた文化財の詳細は後日、読売新聞で紹介する。

(2022年12月13日付 読売新聞朝刊より)

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