
成就寺(和歌山県串本町)が所蔵する重要文化財「方丈障壁画 長沢
襖の
修理にともない、「花鳥群狗図」では引き手金具が取り付けられていた箇所に緑色の絵の具が残っていたことや、縁に隠れていた側面の部分まで絵の具が回っていることなどが発見された。芦雪が南紀滞在中、どのように描いたかはっきりしていないが、「木枠に白い紙を貼った状態で描かれたのではないか」との見方も示された。

修理は25年度で終了予定で、新しい裏打紙を貼り、襖に仕立て直す。大崎住職は「絵の裏側は50年、100年に1度の修理のときにしか見ることができず、貴重な機会。しっかり記録に残して、作品とともに次代に伝えたい」と話した。
(2025年11月2日付 読売新聞朝刊より)
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