2020.9.7

【作家が語る】前史雄―工藝2020出展作品から

沈金箱ちんきんばこ花明はなあかり」
前 史雄 2005年 W・D・H:22・22・15cm (石川県輪島漆芸美術館蔵)【漆工】

静かな春の幻想的な夜。月明かりに照らされる枝垂桜。桜花の背景を点彫で埋め、彫り残した幹や枝を浮き立たせながら側面下へと徐々にぼかし、銀色(プラチナ)と墨のモノトーンを主体としながら所々に桜の紅を思わせる淡い色彩を表し、身の内側には春のおぼろ月を配す。

前 史雄(1940- )Mae Fumio
石川県生まれ。金沢美術工芸大学美術学科で日本画を専攻して後、前大峰の養子となって伝統的な沈金技法を修得した。伝統工芸を主体に活動し、日本伝統工芸展で1973年文部大臣賞、1992年日本工芸会総裁賞、1997年同保持者賞と受賞を重ねた。前大峰から継承した沈金刀の研究と彫刻の技法を深め、竹林に雀や梅花等を主題に華麗な写実の絵画的表現を獲得して、1999年重要無形文化財「沈金」保持者の認定を受けた。石川県輪島市在住。

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「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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