京都国立博物館(京都市東山区)で12日に開幕する特別展「最澄と天台宗のすべて」に、日吉大社(大津市)が所有する重要文化財の
日吉大社は比叡山の東麓に鎮座する。伝承では、最澄(伝教大師)の父が子宝を願い、境内にある八王子山(381メートル)に籠もって神に祈ったところ、最澄が生まれた。最澄は比叡山を拠点に天台宗を広めるにあたり、日吉の神を「
延暦寺の影響力が強大化した平安中期以降、僧兵らが日吉大社の神輿を担いで京へ押し寄せ、朝廷などに要求を突きつける「
「樹下宮」の神輿は、豊臣秀吉らに仕えた浅野長政の娘が1588年に寄進したと伝わる。下部の腰周りには「魔が去る」「勝る」から、縁起が良いとされる猿が7基中唯一、錺金具で造形されている。木にぶら下がる姿などを愛らしく表現しているのが特徴だ。
7基は1966年に重文に指定され、72年から新たな神輿が順次作られた。男たちが神輿を豪快に担いで夜の山道を駆けおりる山王祭(毎年4月)の「
馬渕直樹宮司は「伝教大師は日吉の神様の申し子。説かれた教えがさらに広まり、神輿を通じて日吉大社との縁も知ってもらえたらうれしい」と話す。
展覧会の見どころ、チケット情報は公式サイトで → https://tsumugu.yomiuri.co.jp/saicho2021-2022/
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