「悟りに至る道はすべてのものに開かれている」と説く「法華経」の教えに魅了された最澄(767~822年)は、日本中をこの教えで救うため天台宗の開宗を決意。世の混乱を憂い、遷都を繰り返していた桓武天皇は最澄の教えに救いを求め、最澄は桓武の後押しを受けて中国に渡り、天台の教えを学びました。
帰国後すぐに日本の天台宗が開かれ、最澄は比叡山を拠点としながら九州や東国をめぐり、日本全土に天台の教えを広めました。
最澄は遺言で「我がために仏を作ることなかれ」と述べており、その肖像は少なく、本像は最澄の現存最古の肖像彫刻として貴重です。
頭巾を
(九州国立博物館企画課研究員・大澤信)
特別展「最澄と天台宗のすべて」(読売新聞社など主催)は、太宰府市石坂の九州国立博物館で3月21日まで開催中(期間中、一部で展示替えがある)。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)へ。
出品リストやチケット情報は公式サイトでチェック! https://tsumugu.yomiuri.co.jp/saicho2021-2022/
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