2022.1.5

宮内庁三の丸尚蔵館の国宝 全5件を公開…特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」が8月に開催

東京藝術大学、宮内庁、読売新聞社は、特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」を8月6日(土)~9月25日(日)に開催する。日本の美を未来に伝えるため、文化庁、宮内庁、読売新聞社が取り組む「紡ぐプロジェクト」の一環。

国宝「動植綵絵」向日葵雄鶏図(ひまわりゆうけいず) 伊藤若冲筆
江戸時代・宝暦9年(1759)
宮内庁三の丸尚蔵館蔵
【展示期間】8月30日(火)~9月25日(日)
東京藝術大学大学美術館・黒川廣子館長が語る見どころ

皇室ゆかりの品を収める宮内庁三の丸尚蔵館の優品を中心に、日本美術を振り返る展覧会「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」の見どころを、会場となる東京藝術大学大学美術館の黒川廣子館長に聞いた。


本展は、東京藝大と縁のある「菊蒔絵まきえ螺鈿らでん棚」から始まる。明治期に宮内省が東京美術学校(現・東京藝大)に制作依頼した、卓越した工芸作品で、東京藝大の美術館で本展を開催する意義を象徴するものだ。

日本美術を最初に体系的にまとめたのが、東京美術学校での岡倉天心の講義とされている。美術への理解を推進するという東京藝大の使命の原点に立ち返り、日本画や洋画、彫刻、陶磁器、金工、漆工、書といった幅広いジャンルの美術品約90件で、日本美術を楽しんでもらえるよう、分かりやすく解説し、多種多様な作品を含む「美の玉手箱」のひもを解きほぐしていきたい。

本展の最大の魅力は、昨年に三の丸尚蔵館の収蔵品として初めて国宝に指定された全5件を鑑賞できる貴重な機会であるということだ。

安土桃山時代を代表する狩野永徳の「唐獅子図屏風びょうぶ」、江戸時代の絵師・伊藤若冲の代表作「動植綵絵どうしょくさいえ」などを前後期で分けて展示するが、国宝指定以来、一つの展覧会で全5件を公開するのは初めてのことになる。

迫力ある表現の唐獅子図や動植綵絵、「やまと絵の集大成」として名高い絵巻「春日権現かすがごんげん験記絵げんきえ」、元寇げんこうの様子を描いた「蒙古もうこ襲来しゅうらい絵詞えことば」、平安時代の書の「三蹟さんせき」の一人、小野道風が手がけた「屏風土代どだい」の国宝5件をはじめ、各作品の美の表現を存分に堪能してもらいたい。

(2022年1月5日付読売新聞朝刊より)

今年の夏は若冲の「ひまわり」を 「動植綵絵」10幅展示
国宝「動植綵絵」紫陽花双鶏図(あじさいそうけいず)伊藤若冲筆
江戸時代・宝暦9年(1759)
宮内庁三の丸尚蔵館蔵
【展示期間】8月30日(火)~9月25日(日)
国宝「動植綵絵」老松白鶏図(ろうしょうはっけいず)伊藤若冲筆
江戸時代・宝暦11年(1761)以前
宮内庁三の丸尚蔵館蔵
【展示期間】8月30日(火)~9月25日(日)
国宝「動植綵絵」芦雁図(ろがんず)伊藤若冲筆
江戸時代・明和2~3年(1765~66)頃
宮内庁三の丸尚蔵館蔵
【展示期間】8月30日(火)~9月25日(日)

「動植綵絵」は10幅(芍薬しゃくやく群蝶図ぐんちょうず梅花ばいか小禽図しょうきんず向日葵ひまわり雄鶏図ゆうけいず紫陽花あじさい双鶏図そうけいず老松ろうしょう白鶏図はっけいず芦鵞図ろがず蓮池れんち遊魚図ゆうぎょず桃花とうか小禽図しょうきんず池辺ちへん群虫図ぐんちゅうず芦雁図ろがんず)がいずれも8月30日~9月25日に展示予定だ。

Share

0%

関連記事Related articles

編集部からFrom the Editor

一覧ページへ