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2026.7.16

【修理リポート】重要文化財「草堂寺障壁画」(和歌山・草堂寺蔵)- 襖の縁 隠れていた「絵画」

肌裏紙を取り除いた状態で裏面の様子を確認する文化庁調査官ら(京都市内で)

紡ぐプロジェクトの助成事業では、今年度も継続して修理が行われている国宝・重要文化財も多い。

江戸時代の絵師・長沢芦雪が、師である円山応挙に代わって和歌山・紀南地方を訪れた際に手がけた重要文化財「草堂寺障壁画」(和歌山・草堂寺蔵)。全71面のうち14面が、2023年度から5か年計画で修理されている。

応挙筆とされる「松月図」4面は、和紙の上に金箔きんぱくが貼られ、墨で松の枝などが描かれている。和紙の裏側から虫が食い、金箔1枚でつながっていた箇所も多いという。複雑な虫食い穴の形を写し取り、その形に合わせて和紙をいて、穴を埋めていった。

芦雪のふすま絵「朝顔図」「征師せいし図」「張良吹笛ちょうりょうすいてき図」は、本紙の端で縁に隠れていた部分にも絵画表現があることが判明。大きな紙に絵を描いてから襖に仕立てたと考えられ、紀南での芦雪の制作過程を知る貴重な発見となる。

朝顔図などは、昭和とそれ以前に2、3回の修理跡があり、今回は昭和の修理箇所をすべて取り除く方針。今後は新たな肌裏紙を貼り、仕立て直しの作業を進めていく。

本紙の裏側の状態を確認した草堂寺の磯崎泰寛住職(55)は「修理中でなければ見られないものを確認できて貴重な機会だった。丁寧に繊細に時間をかけて作業していただいている」と感謝の言葉を口にした。

(2026年7月5日付 読売新聞朝刊より)

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