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2023.3.3

京都・東福寺「大涅槃図」の修理が完了、涅槃会で披露へ

約4年かけて修理を終え、法堂内に試し掛けされる大涅槃図(1日、京都市東山区の東福寺で)

東福寺(京都市東山区)の「大涅槃図ねはんず」(縦11・2メートル、横6メートル)が約100年ぶりの大修理を終えた=写真、河村道浩撮影=。今月〔2023年3月〕14~16日に釈迦の遺徳をしのぶ「涅槃」で5年ぶりに披露される。

「画聖」と称された室町時代の絵仏師・吉山きっさん明兆みんちょうが釈迦の臨終を描いた国内最大級の大作。約4年かけ、絵の具の剥落はくらく止めや裏打ちなどを行った。修理前の重さは124キロだったが、裏打ちに特殊な麻の織物を使うなどして76キロまで軽量化したという。

東京国立博物館(〔2023年3月〕7日~5月7日)と京都国立博物館(10月7日~12月3日)で開かれる特別展「東福寺」(読売新聞社など主催)に合わせ、東福寺法堂で特別公開(4月15日~5月7日、11月11日~12月3日)も行われる。

(2023年3月3日付 読売新聞朝刊より)

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