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2022.7.28

国宝「十一面観音菩薩立像」(奈良・聖林寺蔵)観音堂を報道陣に公開

報道陣に公開された観音堂。国宝「十一面観音菩薩立像」が360度鑑賞できる(奈良県桜井市の聖林寺で)=三浦邦彦撮影

奈良県桜井市の聖林寺で、日本彫刻の最高傑作とも評される国宝「十一面観音菩薩ぼさつ立像りゅうぞう」を安置する観音堂(収蔵庫)が完成し、26日、報道陣に公開された。

堂内に像が安置され、側面や背面など360度どこからでも鑑賞できる。8月1日から一般拝観を再開する。

観音堂は1959年に建てられたが、老朽化が進み、耐震性も不十分だった。このため、2021年6月から改修工事が進められていた。総工費は約1億7000万円で、一部はインターネットを通じた計3回のクラウドファンディングで募り、目標額を超える計約5600万円が集まった。

完成した観音堂内の天井は、宇宙を象徴する半球形のドームとなっており、高さ約2メートルの像は免震装置付きのガラスケースに納められ、中央に安置された。

倉本明佳みょうか住職(54)は「1年2か月ぶりに観音様が戻られた。支援に感謝申し上げます」と話した。

(2022年7月27日付 読売新聞朝刊より)

美仏で秘仏 聖林寺十一面観音をクローズアップでご覧いただけます

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/gallery/shorinji_juichimen_top.html

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