皇室に伝わる名品を紹介する展覧会「皇室の名品―愛知ゆかりの珠玉の工芸―」(瀬戸市美術館、宮内庁など主催)が4日から、愛知県瀬戸市西茨町の市美術館で始まる。宮内庁三の丸尚蔵館所蔵品の中から、同市や愛知県にゆかりの工芸品38点を展示する。
三の丸尚蔵館は1993年に開館。皇室に代々伝えられてきた書画、工芸品などを収蔵し、一般にも展示公開してきた。現在は新施設建設のため休館中で、その間、収蔵品を紹介する展覧会を全国で開催。今年度は愛知、東京など5都県で開かれる。文化庁、宮内庁、読売新聞社が官民連携で進める「紡ぐプロジェクト」が特別協力している。
今回は、明治時代前期から昭和時代にかけ、皇室に買い上げられたり、献上されたりした工芸品を展示。元帝室技芸員で、「瀬戸陶芸協会」が1936年に設立された際に顧問となった板谷
28年に瀬戸市に小森陶磁器研究所(
瀬戸市美術館学芸員の西野航さん(26)は「皇室を魅了した瀬戸や愛知が誇る伝統と珠玉の工芸の美を堪能してほしい」と語っている。
7月31日まで(休館日は6月14日と7月12日)。入館料は一般500円、高校・大学生300円、中学生以下、妊婦、65歳以上、障害者手帳所持者は無料。
7月9日には美術館に隣接の文化センター文化交流館で、午前10時半と午後1時半の2回、七宝焼の体験ワークショップも開催される。定員は各回12人で参加料800円。瀬戸市美術館(0561・84・1093)へ事前申し込みが必要。
(2022年6月4日付 読売新聞朝刊より)
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