日本美を守り伝える「紡ぐプロジェクト」公式サイト

2022.10.14

皇室と岩手ゆかりの名品…一関で展覧会 名刀や瀧和亭の花鳥画

手前の短刀は豊臣秀吉が所持し、毛利家、徳川家を経て皇室に献上された「名物宗瑞正宗」(9月30日、岩手県一関市で)

皇室に伝わる名品を紹介する展覧会「皇室と日本美~宮内庁三の丸尚蔵館収蔵品と岩手」(一関市博物館、宮内庁主催)が、岩手県一関市の一関市博物館で開かれている。宮内庁三の丸尚蔵館の名作を中心に岩手県とゆかりのある計87点を展示する。

三の丸尚蔵館は1993年に開館。代々、皇室から寄贈された絵画、工芸品などを収蔵し、一般にも展示公開してきた。現在、新施設建設のため休館中で、収蔵品を紹介する展覧会を全国で開催。文化庁、宮内庁、読売新聞が官民連携で進める「紡ぐプロジェクト」が特別協力している。

今回は、一関市出身の日本画家・佐藤紫煙の師で帝室技芸員の瀧和亭かていが描いた花鳥画などと、市博物館が所蔵する紫煙の作品を合わせて展示。また、皇室に伝わった名刀5振り、南部鉄器の茶釜などを公開するほか、横山大観、竹内栖鳳らの日本画、県出身の上野広一が手がけた油彩画も並ぶ。

展覧会は11月27日まで。休館日は毎週月曜日と11月1日。入場料は一般300円、高校生・大学生は200円、中学生以下や障害者手帳所持者、65歳以上の市民は無料。

期間中は、宮内庁三の丸尚蔵館の主任研究官による記念講演会「三の丸尚蔵館の歴史と活動~収蔵品を伝えていく」(10月10日午後1時20分)などを開催する。問い合わせは同博物館(0191・29・3180)。

(2022年10月1日付 読売新聞朝刊より)

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