第25回国際博物館会議(ICOM)京都大会の開催を記念して、京都国立博物館は5日から、俵屋宗達と尾形光琳の二つの「風神雷神図屏風」の高精細複製品を特別展示している。16日まで。
作品は、一つが俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」(京都・建仁寺蔵)の複製で、キヤノンと京都文化協会が取り組む文化財保存事業「綴プロジェクト」の一環として制作したもの。もう一つが、尾形光琳筆「風神雷神図屏風」(東京国立博物館蔵)の複製で、キヤノンと文化財活用センターが制作した。
二つの「風神雷神図屏風」が同時に並ぶのは貴重な機会で、江戸期を代表する絵師2人の筆致の違いなどを見比べられる。また、複製品のため、ガラス越しではなく間近に鑑賞できるのも特徴だ。
展示期間中に平成知新館で開催されている「京博寄託の名宝─美を守り、美を伝える─」では、「国宝 風神雷神図屏風 俵屋宗達筆」(京都・建仁寺蔵)の実物も展示されており、こちらも見逃せない。
「風神雷神図屏風」の高精細複製品と、「京博寄託の名宝─美を守り、美を伝える─」は、いずれも名品ギャラリー(平常展示)の観覧料(大人520円、大学生260円)で鑑賞できる。なお、9月7日(土)は無料だが、小・中学生対象の「文化財に親しむ授業スペシャル!」の開催中は、複製品の近くでの観覧はできないという。
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