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2020.9.5

【作家が語る】勝城蒼鳳―工藝2020出展作品から

柾割千集把編摺漆盛籃 まさわりせんしゅうたばねあみすりうるしもりかご「牡丹」ぼたん

勝城 蒼鳳 2018年 W・D・H:41・42.4・11cm (個人蔵)【竹工】

「牡丹」は聖武天皇(724)の頃中国から渡って来た花木とされる。世界中で最も古くから園芸的に栽培された花木といわれています。花王ともいわれる「牡丹」の花を竹工芸でどの様に表現したら良いかと考え、このような作品となりました。竹の柾割材で作品全面に展開し、「牡丹」をデフォルメしました。竹で花文を創作することをライフワークとして来たうちの一作品です。

勝城蒼鳳(1934- )Katsushiro Sōhō
栃木県生まれ。1949年竹工の修業を始め、1965年から八木澤啓造と斎藤文石に師事して竹工芸の技法を習得し、作家活動に入った。伝統工芸を主体に活動し、日本伝統工芸展で1983年及び1997年優秀賞を受賞した。真竹やスズダケ、根曲竹等の地元産の多種の材料を巧みに選択し、川のせせらぎや風光といった自然の事象を主題に、自由な創意と自らの感性に即応して自在な編組を創案して、おおらかでたくましい、情緒豊かな造形としている。2005年重要無形文化財「竹工芸」保持者認定。《柾割千集把編摺漆盛籃 牡丹》は、大きな盛籃の見込みに真竹を柾割したヒゴを束ね編みして大胆に牡丹の花を表している。栃木県大田原市在住。

工藝2020の出展作品一覧・関連記事はこちら

「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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