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2025.9.30

「アニメ背景の文楽」10月28日から公演 ― 24年初演、アメリカ5都市巡回

近松門左衛門の「曽根崎心中・天神森の段」。場面の切り替わりなどに合わせて背景が動く(2024年3月、有楽町よみうりホールで)

2024年春に初演し、ロサンゼルスやニューヨークなど米国5都市を巡回した文楽公演(制作・日本芸術文化振興会)が、〔2025年〕10月28日から30日まで、「よみうり大手町ホール」(東京都千代田区)で開催される。

演目は文楽屈指の名作「曽根崎心中・天神森の段」と「伊達娘恋緋鹿子だてむすめこいのひがのこ・火の見やぐらの段」。このうち「曽根崎心中」は、スタジオジブリ映画「となりのトトロ」などで美術監督を務めた男鹿和雄氏による原画をもとにアニメーション背景を制作した。映像と伝統芸能の融合が見どころで、米国の上演では映像がスクリーンに投影された瞬間、客席から感嘆の声が上がったという。

各日第一部午後2時から、第二部午後6時半からの2回公演で、文楽の魅力を新たな視点で紹介する解説コーナーも。第一部はいとうせいこうさん、第二部は日替わりで、28日はフリーアナウンサー・中井美穂さん、29日は博報堂執行役員・嶋浩一郎さん、30日は日本文学研究者のロバート・キャンベルさんが登壇する。

全席指定6500円。詳しくは公式サイト
https://events.yomiuri.co.jp/bunraku)で。

 (2025年9月7日付 読売新聞朝刊より)

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