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2018年に国立劇場で披露された常磐津「勢獅子きおいじし」=日本舞踊協会提供

2025.2.4

浅草で日本舞踊協会公演

「第66回日本舞踊協会公演」が〔2025年2月〕21、22日、東京・浅草公会堂で開かれる。第一線で活躍する舞踊家が一堂に会する年1回の公演で、古典作品から創作舞踊、上方舞まで多彩な演目が並ぶ。全3部の公演から注目演目を紹介する。

21日夜の部の長唄「連獅子」は、歌舞伎舞踊を代表する名作。前半は我が子を谷底へ落とし、はい上がってきた子だけを育てるという獅子の「子落とし伝説」を描く。後半は勇壮な毛振りが披露される。

22日昼の部の大和楽やまとがく「河」は、隅田川河畔に生きる人々の様子を情緒豊かに描く。藤間蘭黄らんこうによる新たな振り付けで、7人の男性舞踊家が紋付きはかまの素踊り形式で人物や情景を踊り分ける。

22日夜の部の常磐津「勢獅子きおいじし」は、東京・日枝神社の山王祭を舞台にした、江戸の祭りの風情にあふれた演目。2人の鳶頭とびがしらによる獅子舞や、6人の手古舞の華やかな踊りで公演を締めくくる。

各部とも、東京大名誉教授・古井戸秀夫氏(演劇学・舞踊学)が見どころを解説する。☎03・3533・6455。

(2025年2月2日付 読売新聞朝刊より)

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