日本文化の特質を語る講演や対談を配信する「世界文化フォーラム」の第5回と第6回の動画公開が始まった。公式サイトやユーチューブで視聴できる。いずれも、今年〔2026年〕5月にMOA美術館(静岡県熱海市)で公開収録された。世界文化フォーラムは、同美術館と米ハーバード大ライシャワー日本研究所の主催。各国の大学など協力機関を通じて世界に配信されている。
第5回は「和食と器の文化」をテーマに、重要無形文化財「色絵磁器」保持者(人間国宝)の十四代今泉今右衛門さん、京都の料亭「菊乃井」主人の村田吉弘さん、放送作家・脚本家の小山薫堂さんが登壇した。

小山さんがファシリテーター(進行役)を務め、料理と器の関係について話が展開した。作陶時に「これを盛ってほしい」と思うことがあるか問われた今右衛門さんは「盛ってほしいというより、使われることも考えながら作っている。それに対し、料理を盛られる方に勝負していただきたい」と語った。小山さんから「器と料理があって一つの完成形なのか」と聞かれ、村田さんは「料理の品格、クオリティーを計り知ることができるのは、やはり器に盛った時だ」と応じた。
第6回の演題は「マンガと日本文化」。漫画家・文筆家・画家のヤマザキマリさんと同美術館副館長・英セインズベリー日本藝術研究所員のニコル・クーリッジ・ルマニエールさんが対談し、内田篤呉・同美術館長も加わった。

漫画「テルマエ・ロマエ」の作者のヤマザキさんと、大英博物館などでマンガ展を企画し、欧米の日本マンガ研究の第一人者として知られるニコルさんは、過去にも対談を行うなど交流が深い。マンガの芸術性や、マンガと工芸の共通点などについて、意見を交わした。
(2026年9月6日付 読売新聞朝刊より)
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