日本美を守り伝える「紡ぐプロジェクト」公式サイト

2025.2.10

皇室の名宝 長岡に50点 ― 若冲や新潟県ゆかりの品

「皇室の名宝と新潟―皇居三の丸尚蔵館収蔵品でたどる日本の技と美」

皇室に代々受け継がれてきた日本画や工芸品などを集めた企画展「皇室の名宝と新潟―皇居三の丸尚蔵館収蔵品でたどる日本の技と美」が〔2025年2月〕7日から、長岡市の新潟県立近代美術館で始まるのを前に、開催を記念したテープカットや内覧会が6日、行われた。

「瑞鳥置物」を鑑賞する来館者ら(2025年2月6日、長岡市の県立近代美術館で)

皇居三の丸尚蔵館は、皇室に伝わる美術品の保存や管理を行っている。現在は新施設を整備中で、2026年の全面開館までの間、全国で収蔵品を紹介する展示会を開いている。今回は皇居三の丸尚蔵館と県立近代美術館が主催し、文化庁、宮内庁、読売新聞社による「紡ぐプロジェクト」が特別協力している。

同展では、江戸時代の絵師・伊藤若冲じゃくちゅう(1716~1800年)の国宝「動植綵絵どうしょくさいえ 雪中錦鶏図」など、国宝を含む計約50点の名宝が展示されている。

新潟ゆかりの品では、皇居宮殿の正殿の棟飾りのモデルになった佐渡出身の人間国宝・佐々木象堂(1882~1961年)の「瑞鳥置物」や、春の笹川流れ(村上市)と秋の麒麟山きりんざん周辺(阿賀町)を描いた現長岡市出身の浅野赤城(1868~1923年)の「越後風景」などが並んでいる。

内覧会に訪れた同市の住職小川一幸さん(72)は「めったに見られないものばかりで本当に素晴らしい」と語った。

県立近代美術館主任学芸員の飯島沙耶子さん(42)は「多種多様な技術で作られている。いろんな世代の人に楽しんでいただきたい」と話している。

3月16日まで。午前9時~午後5時。17、25日、3月10日は休館。一般1400円、大学・高校生1000円、中学生以下は無料。問い合わせは同館(0258・28・4111)へ。

(2025年2月7日付 読売新聞朝刊より)

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