日本美を守り伝える「紡ぐプロジェクト」公式サイト

2024.10.9

上杉家ゆかりの着物 修理終え特別展示

「紡ぐプロジェクト」の助成で修理した戦国武将、上杉謙信・景勝親子ゆかりの重要文化財「服飾類」(室町時代~桃山時代)の特別展示が、上杉神社(山形県米沢市)の宝物館「稽照殿けいしょうでん」で行われている。

上杉神社稽照殿で特別展示中の「茶地竹雀丸紋綾片身替胴服」(山形県米沢市で)

修理対象となったのは、服飾類88点のうち4点。2点の展示は終了し、濃淡の茶色が交互に織られた「茶地ちゃじ竹雀丸紋たけにすずめまるもん綾片あやかた身替胴服みがわりどうふく」=写真=は〔2024年10月〕8日まで見ることができる。修理後も繊細で壊れやすいため、着物を掛ける衣桁いこうは使わず、寝かせた状態で展示している。10~29日には、舶来のきれを縫い合わせた「金銀襴緞子等きんぎんらんどんすとう縫合胴服ぬいあわせどうふく」を展示する。

角屋由美子館長は「上杉家の服飾類は実物が残っているから、デザインが奇抜かつ上品だったとわかる」と話す。19日は、修理担当者らによる記念シンポジウムが近くの「伝国のもり」で開かれる。問い合わせは、同神社社務所(☎0238・22・3189)。

(2024年10月6日付 読売新聞朝刊より)

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