2020.2.27

奈良県外不出の美仏など 一度は見たい和の至宝が集結! 2020年度の展覧会を一挙ご案内

国宝 十一面観音菩薩立像 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵

文化庁、宮内庁、読売新聞社が官民一体で取り組む「紡ぐプロジェクト」は2020年度、日本文化の粋を伝える5つの展覧会を行います。

6月、東京国立博物館で開催する特別展には、奈良・聖林寺の国宝「十一面観音 菩薩ぼさつ 立像りゅうぞう」が出品されます。奈良県外での展示は今回が初めて。貴重な機会をお見逃しなく! ほかにも、京都ゆかりの国宝や皇室の名宝、人間国宝らによる工芸品、伝統建築の技を感じる模型など、多彩な企画をそろえました。また、歌舞伎や文楽、能など伝統芸能が一堂に会し、実演も行う体験型の催しもあります。

こうした展覧会に並ぶ大切な日本美術の名品を、100年、1000年先に残すためには、適切な修理が欠かせません。4月末から京都で開催する特別展「 みやこの国宝―守り伝える日本のたから―」では、その技術や材料について詳しく紹介します。

紡ぐプロジェクトでは展覧会収益の一部を、修理助成事業に充てています。ぜひ、一年を通して、日本の美と技を堪能してください。

※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、催しの開催期間などが変更になる場合もあります。今後の情報は、各展覧会の公式サイトで随時お知らせします。

ユネスコ無形文化遺産 特別展「体感!日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」

錦絵「名優四君子(菅原伝授手習鑑)」 豊原国周 明治27年(1894年) 東京・国立劇場蔵
文楽のかしら(娘)

【会期】3月10日~5月24日までの開催を予定しておりましたが、3月16日まで開催しないこととなりました。その後の予定につきましては、改めてお知らせいたします。
【会場】東京国立博物館(東京・上野)
ユネスコの無形文化遺産に登録されている日本の伝統芸能を紹介する。歌舞伎、文楽、能楽、組踊くみおどり、雅楽の5章構成で、各展示室には舞台をしつらえ、名作を再現する趣向を凝らす。歌舞伎「義経千本桜」では奈良・吉野山の満開の桜、文楽「本朝ほんちょう廿四孝にじゅうしこう」で重要な役割を果たす狐、能「井筒」で秋の寂寥せきりょう感を表すすすきなど、豊かな自然や動植物との結びつきを浮かび上がらせる。装束や楽器なども展示し、各分野の第一線で活躍する専門家による実演も定期的に行う。

公式サイトはこちら →  https://tsumugu.yomiuri.co.jp/dentou2020/

特別展「京(みやこ)の国宝―守り伝える日本のたから―」

国宝 御堂関白記 自筆本のうち寛弘元年上 平安時代 京都・陽明文庫蔵
国宝 太刀 銘久国 鎌倉時代 文化庁蔵

【会期】4月28日~6月21日
【会場】京都市京セラ美術館(京都市)
京都ゆかりの国宝や、京都に関係深い皇室の名宝などを披露する。国宝37件を含め、絵画や彫刻、書跡など計43件を紹介する。空海ゆかりの東寺所蔵の国宝「木造梵天坐像ぼんてんざぞう」や「玳玻たいひ天目茶碗」(相国寺蔵)など見どころは多彩。国宝「紙本著色ちゃくしょく法然上人絵伝」(知恩院蔵)や「春日権現験記げんき絵」(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)など優美な絵巻も並ぶ。模写・模造品の展示を通し、修理など文化財保護の重要性も伝える。

公式サイトはこちら →  https://tsumugu.yomiuri.co.jp/miyako2020/

特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」

国宝 十一面観音菩薩立像 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵

【会期】6月16日~8月31日
【会場】東京国立博物館(東京・上野)
奈良県桜井市にある、真言宗室生寺派の 古刹こさつ・聖林寺蔵の国宝「十一面観音菩薩立像」(奈良時代・8世紀)を中心に、聖なる三輪山信仰に関わる多彩な文化財を披露する。天平彫刻の名宝と名高い十一面観音菩薩立像は、奈良県外では初公開。明治期に来日した美術研究家フェノロサら、多くの文化人を魅了してきた。また、法隆寺の「地蔵菩薩立像」(国宝)も展示。2021年2月6日~3月28日には、奈良国立博物館(奈良市)で開催する。

公式サイトはこちら →  https://tsumugu.yomiuri.co.jp/shorinji2020/

特別展「工藝2020―自然と美のかたち―」

室瀬和美「柏葉蒔絵螺鈿六角合子」
春山文典「宙の響」

【会期】9月下旬~11月(予定)
【会場】東京国立博物館(東京・上野)
様々な自然素材から美しい造形表現を生み出す、日本を代表する工芸作家の作品が一堂に会する。陶磁、染織、漆芸、金工、竹木工、人形、諸工芸(七宝、ガラス、截金きりかねなど)の各分野で、重要無形文化財保持者(人間国宝)や日本芸術院会員、次世代を担う中堅・若手ら82作家の名品を紹介。伝統の技が生み出す自然観あふれる造形美、「わび」の精神性などを堪能させる。展示空間は、建築家の伊東豊雄さんがデザイン設計を担当。現代建築と工芸との競演も注目される。

特別展「日本のたてもの―自然素材を伝統技術に活かす知恵」

国宝「永保寺開山堂」(室町時代)の模型 国所蔵
三井銀行京都支店(大正3年)の模型 一般社団法人日本建築学会所蔵

【会期】11月~2021年2月(予定)
【会場】国立科学博物館(東京・上野)、東京国立博物館(東京・上野)、国立近現代建築資料館(東京・湯島)
木材や土、石など多様な自然素材を用いて造られた、飛鳥時代から現代までの代表的な名建築を、細部や素材の特性まで精巧に再現した「建築模型」を通して概観する。外国人にも楽しんで理解できるよう、技術解説や建築鑑賞ツアーも実施する。2018年に国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)無形文化遺産へ提案された「伝統建築 工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」に関するパネルも展示し、技術継承に向けた取り組みも紹介する。

Share

0%

関連記事Related articles

編集部からFrom the Editor

一覧ページへ