2026年度の「紡ぐプロジェクト」修理助成事業は、宮城県から重要文化財「
瑞巌 寺本堂墨絵の間障壁画」(瑞巌寺蔵)、福岡県から同「不空羂索 観音立像」(観世音寺蔵)、高知県から同「大威徳明王 像ほか12件」(竹林寺蔵)が申請された。修理助成対象となった計7件はいずれも劣化が進み、絵画3件は本紙の亀裂や糊 の劣化、仏像3件は漆箔 層の浮き上がりや虫食いなどが見られる。貴重な文化財を後世に伝えるため、素材を調査し、最善の修理方法を検討したうえで、1年~数年の作業に着手する。
近年、国内外で人気を集めている長沢
壁画は山水や人物、草花、動物といった幅広い画題。全て一人で描いたことから、芦雪による空間デザインの意図をうかがい知ることができる貴重な作品だ。障壁画は45面あり、2020年度から「紡ぐプロジェクト」の助成を受けて修理が続けられている。26年度からは、「群雀図」「曹孟徳図」「


「群雀図」は堂内の天袋を飾った襖絵で、12羽のスズメが
寺の建具として日常的に使用されていたため、全体的に破れや汚損など傷みが激しく、虫食いも目立っている。襖の縁から絵を取り外した上で、本紙の剥落止めや裏打ちなどを行い、組み立て直す。失われていた「群雀図」の引き手金具も新調する。30年3月までに修理を終える見通しという。
(2026年1月11日付 読売新聞朝刊より)
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