文化庁、宮内庁、読売新聞社による「紡ぐプロジェクト」は、2026年度に実施する修理助成事業の対象に、福岡・観世音寺の重要文化財「不空羂索観音立像」=写真=など7件を決めた。有識者でつくる選考委員会が公募の中から選定した。
不空羂索観音立像は同寺の宝蔵に安置される像高5メートルを超える巨像。大正時代の解体修理で像内から見つかった塑像の心木や頭部の破片により、もとは天平時代に塑像の仏像として制作され、1221年に転倒して破砕、翌年に木造で再興されたことが判明した。
しかし像の表面のカビ、漆箔層の浮き上がり、鉄錆などが各所で確認され、2年かけて剥落止めやカビ、鉄錆の除去などを行う。
このほか、いずれも重文の「梅竹蒔絵鞍」(茨城・鹿島神宮蔵)、「瑞巌寺本堂墨絵の間障壁画」(宮城・瑞巌寺蔵)、「山水図襖」(伝長谷川等伯筆、京都・隣華院蔵)、「薬師如来坐像」(京都・高田寺蔵)、「方丈障壁画」(長沢芦雪筆)45面のうち「唐獅子図」「曹孟徳図」「群雀図」(和歌山・成就寺蔵)、「大威徳明王像ほか12件」(高知・竹林寺蔵)が選ばれた。新たに選ばれた文化財の詳細は後日、読売新聞で紹介する。
(2025年12月23日付 読売新聞朝刊より)