東福寺(京都市東山区)の「大涅槃図」(縦11・2メートル、横6メートル)が約100年ぶりの大修理を終えた=写真、河村道浩撮影=。今月〔2023年3月〕14~16日に釈迦の遺徳をしのぶ「涅槃会」で5年ぶりに披露される。
「画聖」と称された室町時代の絵仏師・吉山明兆が釈迦の臨終を描いた国内最大級の大作。約4年かけ、絵の具の剥落止めや裏打ちなどを行った。修理前の重さは124キロだったが、裏打ちに特殊な麻の織物を使うなどして76キロまで軽量化したという。
東京国立博物館(〔2023年3月〕7日~5月7日)と京都国立博物館(10月7日~12月3日)で開かれる特別展「東福寺」(読売新聞社など主催)に合わせ、東福寺法堂で特別公開(4月15日~5月7日、11月11日~12月3日)も行われる。
(2023年3月3日付 読売新聞朝刊より)