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2021.12.10

和歌山県ゆかりの名品38件展示…「和歌山と皇室」展開幕

「光明皇后」(右)などが公開されている展示室(和歌山市の県立博物館で)

皇室に伝わる名品を紹介する展覧会「和歌山と皇室―宮内庁三の丸尚蔵館名品展―」(県立博物館、宮内庁など主催)が4日、和歌山市の和歌山県立博物館で開幕した。皇室コレクションの中から、和歌山ゆかりの数々が公開されている。

東京にある三の丸尚蔵館は、皇室に受け継がれた絵画や工芸品などを収蔵している。新施設の建設工事が進められており、その間、収蔵品を紹介する展覧会を宮城、宮崎、和歌山の3県で開催。文化庁、宮内庁、読売新聞社が官民連携で進める「紡ぐプロジェクト」が特別協力している。

県立博物館では、前期(28日まで)と後期(2022年1月4~23日)に分けて計38件を展示する。前期と後期で作品の一部を入れ替える。

前期展の名品の一つが、和歌山市出身の日本画家・下村観山(1873~1930年)が描いた「光明皇后」。奈良時代の光明皇后が仏に祈りをささげる姿を色彩豊かに表現した。

江戸時代に制作された「をくり(小栗判官絵巻)巻十三」は、小栗判官と照手姫の恋愛物語で熊野本宮など和歌山のシーンも描かれている。前後期通じて展示する。

新井美那学芸員は「華やかでスケール感がある名品を鑑賞してもらいたい」と話す。午前9時半~午後5時、一般520円。休館日は、月曜(祝日は開館、翌日が休館)と年末年始(12月29日~1月3日)。問い合わせは県立博物館(073・436・8670)へ。

(2021年12月5日付読売新聞朝刊より)

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