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2023.11.20

乙訓寺・毘沙門天立像 ― 制作時の姿 修理後初公開

〔京都府〕長岡京市の乙訓寺で、紡ぐプロジェクトの助成で2022年度に修理した重要文化財「毘沙門天立像りゅうぞう」が、修理後初めて公開されている。修理前にあった宝冠は外され、制作当時の姿となった。

修理を終えて初めて公開されている重要文化財「毘沙門天立像」

〔2023年11月〕18日には、文化庁の井上大樹・文化財調査官による講演会が行われ、「平安時代の制作当初の彩色や、金箔きんぱくを細く切って描かれた文様がよく残っており貴重」と解説した。

同寺では、今年6月に重要文化財に指定された「木造十一面観音立像」も特別公開。20年度からの修理で像内から200点以上の文書が発見され、1268年(文永5年)に1日で制作された「一日造立仏ぞうりゅうぶつ」とわかった。文書類も修理と調査が進められており、井上調査官は「当時は日照りが続いていた記録がある。雨乞いのために仏像が造られたのではないか」などの見方を披露した。

毘沙門天立像の修理について説明する文化庁の井上調査官(いずれも長岡京市で)

両仏像とも、特別公開は〔2023年〕12月3日まで。高校生以上1000円(解説パンフレット付き)。問い合わせは、同寺(075・951・5759)。

(2023年11月19日付 読売新聞朝刊より)

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