2021.12.17

国の「無形民俗文化財」初登録―讃岐の醤油醸造技術と土佐節の製造技術

文化審議会は7月、「讃岐の醤油しょうゆ醸造技術」(香川県)と「土佐節の製造技術」(高知県)を国の無形民俗文化財として登録するよう、文部科学相に答申した。6月の文化財保護法の一部改正に基づき、無形の文化財に対象を拡大した登録制度が適用された初のケースとなる。

讃岐の醤油醸造技術

讃岐の醤油醸造技術は国内有数の醤油産地である讃岐地方に伝わる醤油づくりで、「むしろこうじ」と呼ばれる醤油麹製法や、大型の木桶きおけを用いた天然醸造の製法が今も残り、醤油づくりの技術の変遷や地域差を知る上で価値が高いとされた。

土佐節の製造技術

土佐節の製造技術は、かつおを豪快にさばくつるし切りや、良性のカビ菌を吹き付ける「カビ付け」などの熟練の技術が継承され、我が国の海産物加工技術の歴史を考える上でも重要とされた。

登録制度は、重要文化財などの指定制度などに比べ、より緩やかな基準で文化財保護の網を広げることが目標だ。これまで建物や工芸品など有形の文化財や民俗文化財だけを対象にしていたが、法改正で無形文化財と無形民俗文化財も対象となった。

これら無形の文化財に登録制度が導入されることで、地域の祭りや行事などの保護強化とともに、郷土食など文化財としての価値が定まっていない分野に光が当たることが期待される。

(2021年9月11日付 読売新聞朝刊より)

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