平安時代中期の長編物語で日本古典の最高峰といわれる『源氏物語』。その第14
右の屏風には、住吉大社へ参詣する光源氏の一行が描かれます。色鮮やかな衣装をまとう者たちがお供する、豪華な行列です。
片や、左の屏風はひっそりとした雰囲気です。舟の上で傘を差し掛けられているのは、源氏の恋人である明石の君。偶然この行列に出くわして、源氏との身分の違いを思い知らされ、やるせない気持ちになっています。風に乱れる髪が、その心情を伝えます。
おのおのの表情に目を凝らせば、交わす声まで聞こえてきそうです。
(一関市博物館学芸係長・
企画展「皇室と日本美―宮内庁三の丸尚蔵館収蔵品と岩手」は一関市博物館 (一関市厳美町)で2022年11月27日まで開催中。問い合わせは同館(0191・29・3180)へ。
開催概要
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