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2023.12.6

【皇室ゆかりの品々 次代へ・二】「皇室のみやび」展・第1期 ―「動植綵絵」など国宝4件 

三の丸尚蔵館の国宝(12月24日まで)

「春日権現験記絵」を納める「藤折枝蒔絵箱」(皇居三の丸尚蔵館で)=青山謙太郎撮影

皇室は1000年以上もの間、みずからが和歌や書などの「作り手」となって時代の文化を育むとともに、貴重な文化財を守り、継承する役割を担ってきた。収集の歴史は古く、奈良時代、聖武天皇ゆかりの品々を納めた正倉院宝物にさかのぼる。紙や絹など脆弱ぜいじゃくな素材で作られたものが、今に伝えられている例は世界でも珍しい。皇室ゆかりの品々を収蔵する「三の丸尚蔵館」が、宮内庁から国立文化財機構に移管され、新しい施設でオープンした。開館記念展「皇室のみやび―受け継ぐ美―」を来年〔2024年〕6月まで4期に分けて開催、国宝はじめ皇室が守り伝えた日本の美を紹介する。

三の丸尚蔵館が収蔵する国宝から、伊藤若冲じゃくちゅうの「動植綵絵どうしょくさいえ」など4件を紹介する。

「春日権現験記絵」は、宮中で絵画を制作する「絵所」を統括した高階隆兼が描いた絵巻。やまと絵の技法によって色彩豊か、精緻せいちに描かれている。元々は奈良・春日大社に伝えられていたという。20の巻物を10巻ずつ2箱に納める、黒漆が美しい「藤折枝蒔絵箱ふじおりえだまきえばこ」も並ぶ。

国宝「春日権現験記絵」巻十九(部分) 高階隆兼
1309年頃(鎌倉時代)

このほか、「蒙古襲来絵詞もうこしゅうらいえことば」、平安時代の能筆・三跡のひとり小野道風による書「屏風土代びょうぶどだい」を展示している。

(2023年12月3日付 読売新聞朝刊より)

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