日本文化の粋を集めた茶の湯の歴史をたどる特別展「京に生きる文化 茶の湯」(主催・京都国立博物館、読売新聞社、文化庁)が〔2022年10月〕8日、京都市東山区の京都国立博物館で開幕し、初日から大勢の人が訪れた。茶聖・千利休をはじめ、天下人・豊臣秀吉らが手にした名品が一堂に会し、京都が誇る茶の湯文化に触れられる。〔2022年〕12月4日まで。
表千家不審菴、裏千家今日庵、武者小路千家官休庵、藪内家燕庵が特別協力した。
展示される245件のうち国宝と重要文化財は101件を数える。世界にほとんど現存しないとされる中国・南宋時代の名碗で、国宝の「曜変天目」(10月23日まで公開、龍光院蔵)などの名品がそろう。
狩野秀頼筆の国宝「観楓図屏風」(同、東京国立博物館蔵)は紅葉の名所の京都・高雄で、茶を楽しみながら紅葉狩りをする人々が色鮮やかに描かれている。大阪府東大阪市の主婦佐藤綾さん(39)は「お茶が人々の身近な楽しみの一つだったことが伝わってきた。いい機会なので京都でお茶と和菓子を楽しんでから帰ります」と話していた。
(2022年10月8日付 読売新聞夕刊より)
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