縦180センチを超える巨大な画面。描かれた
江戸時代の絵師・伊藤若冲は、狩野派への弟子入り、中国古画の模写を重ねるうち本物の「生命」を見ることへの自覚を促され、写生によって動植物の生態を眺め、描き尽くすようになったと伝わる。本作に添えられた自筆の漢詩にも「花鳥草虫はそれぞれに霊(生命感)がある。その真(本質)を理解したときこそ作画のはじまりである」
1889年(明治22年)、前年
(広島県立美術館主任学芸員 隅川明宏)
皇室に代々受け継がれた美術品から、皇室と広島をつなぐ美の世界を示す特別展「皇室の美と広島―宮内庁三の丸尚蔵館の名品から」が、広島県立美術館(広島市中区上幟町)で開かれている。前期は10月10日まで、後期は同12~30日。休館日は月曜(3、10日は開館)と同11日。県立美術館(082・221・6246)。
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