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2020.9.5

【作家が語る】林香君―工藝2020出展作品から

思惟しい
林 香君 2019年 W・D・H:50・30・50cm (個人蔵)【陶磁】

唐から北宋時代の定窯の地・曲陽を訪れた。歴史の積層から語り掛けてくる言葉にならないもの、雄大な自然、流紋石、黒い陶石、朱赤の壁土、墨蹟、時間と空間とその時を生きた人々の想いが融けあう様が迫ってくる。自然と人為の境で創作が続いているような気がした。深奧から湧き上る思惟を手繰り眼で追い、形にしたいと願う。

林 香君(1953- ) Hayashi Kaku
台湾生まれ。1978年東京藝術大学工芸科陶芸専攻卒業、三浦小平二らの指導を受けた。日展を主体に活動し、2009年及び2012年特選受賞、日本現代工芸美術展でも受賞を重ねた。また朝日陶芸展や女流陶芸展で受賞し、国外でも活発に活動している。瀧や海のうねり、道、大地など、自然が無限に現わす精気を土を切り取り陶の表情を得て量感豊かな造形としている。栃木県芳賀町在住。

工藝2020の出展作品一覧・関連記事はこちら

「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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