2020.9.5

【作家が語る】土屋順紀―工藝2020出展作品から

紋紗着物もんしゃきもの竹風漏月ちくふうろうげつ
土屋 順紀 2013年 W・D・H:132・-・180cm (個人蔵)【染織】

紋紗とは紋様のある紗織のことで、透ける紗織と透けない平織で構成されたものです。極薄く蝉の羽とたとえられ、平安時代より夏の衣料として使われてきました。私はその技術を学び生かしつつ、現代の紋紗として独自に考えた経糸を植物染料で5段階に染め重ねて、織り上がった時ぼかしの効果が出る経絣を用いています。竹林に月の光が射す時の光と闇。秋の涼やかな風に揺れる竹の葉の音。秋の風情を表現したく思いました。

土屋 順紀(1954- )Tsuchiya Yoshinori
岐阜県生まれ。1973年京都インターナショナル美術専門学校テキスタイル科卒業。1978年志村ふくみに師事し、1996年から北村武資の指導を受けた。伝統工芸を主体に活動し、日本伝統工芸展で1996年日本工芸会総裁賞、2006年に優秀賞を受賞した。生絹や植物染めの艶やかな色糸で綟り織りと平織りとで紋様を表す薄い紋紗や、綟り織りと透明感のある糸による絣のぼかしによる紋紗など、清澄で格調高い制作に独自の創意と現代感覚に満ちた作風を表している。2010年重要無形文化財「紋紗」保持者認定。岐阜県関市在住。

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「工藝2020」開催概要や日時指定チケットの情報は公式サイトで

https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

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