歌舞伎に欠かせない三味線やツケ打ちが体験できる企画「ワークショップラボ『Tsuwamono(ツワモノ)』」が2年目を迎えた。清元節三味線方の清元斎寿と歌舞伎ツケ打ちの山崎徹が、10年をかけて47都道府県を巡るツアーだ。
「ツケ板」を前に正座し、「ツケ木」を両手に「バタバタッ」と音を響かせる参加者。先月、東京・浅草公会堂の集会室で行われたイベントで、山崎は「急いでいるのか、ゆっくり堂々と出てくるのか、間合いを打ち分けて人物の心情を表す。女形は背中を押してあげるように」と説明した。
伝統芸能に触れる機会が少なくなる中、生の音の迫力を感じてもらおうと昨年から実施。歌舞伎の上演機会が少ない地方でも知ってほしいと、全国へ出向く。
各地の郷土芸能を支える実演家らを「ツワモノ」と称してゲストに招く。奏者や裏方から見た歌舞伎の見どころについても語る。後半にはセッションも披露する。次回は茨城県小美玉市で〔2024年〕8月27日に行われる。問い合わせは、メール(tsuwamono.labo@gmail.com)へ。
(2024年5月7日付 読売新聞夕刊より)
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