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2022.6.22

歌舞伎ワールドへの誘い―入門展「いざ、歌舞伎」 国立劇場伝統芸能情報館(東京・半蔵門)で開催中

400年以上の歴史がある歌舞伎。化粧の違いが表すことや、人気演目同士のつながりなど、基礎知識をまとめて紹介する入門展「いざ、歌舞伎」が、東京・半蔵門の「伝統芸能情報館」(国立劇場裏)で開かれている。タイトル通りの「入門編」で、これを見れば、観劇の理解がより深まりそう。さあ、あなたも、いざ歌舞伎ワールドへ――。

展示はまず、役者の化粧の解説から始まる。白粉おしろいや紅の濃さ、眉や口の描き方によって、役の年齢や身分、性格を細かく表現しているといい、化粧を見ればどんな役柄かがわかる「記号」だ。役者を描いた錦絵や隈取の写真、実際の隈取を和紙に写し取った「押隈」は、六代目尾上菊五郎の「獅子の精」が展示されている。

「当盛見立三十六花撰 水面の紅の花」(三代目歌川豊国)国立劇場蔵

男性の俳優が「女形」として女性の役を演じるのも歌舞伎の特徴。化粧や扮装ふんそうのほか、優美な姿態、独特の発声で「女性」を表現するが、娘や遊女、武家の女房、悪婆などの役柄によって基本的な表現技法が決まっている。実際の衣裳や、人気女形の舞台写真なども見ることができる。

「処女翫浮名横櫛」(豊原国周) 国立劇場蔵

また、歌舞伎の人気演目は、よく知られた「平家物語」や「曽我物語」、「義経記」などを下敷きにして創作されており、「平家物語の世界」の演目にはどのようなものがあるかなども整理して紹介されている。時代や場所、登場人物や事件などの設定はそのままに、新しい物語を生み出し、江戸の人々を夢中にしていた様子が伝わる。

展示は10月26日(水)まで(7月1日休館)。午前10時~午後6時。入場無料。

「弁天娘女男白浪」(三代目歌川国貞)国立劇場蔵
関連イベント 伝統芸能講座「はじめての歌舞伎」参加者募集中

展示を監修した明治大・矢内賢二教授が歌舞伎の基本的な約束事や、味わい方を紹介する講座「はじめての歌舞伎」が7月20日(水)午後5時から、伝統芸能情報館3階レクチャー室で開かれる。受講料1000円。

現在参加者(100人)を募集中で、応募者多数の場合は抽選。申し込みはホームページから。 https://www.ntj.jac.go.jp/tradition/event/izakabuki.html

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