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2020.3.10

【いざ日本博vol.2】日本舞踊家・尾上紫さんインタビュー 四季の美 余白の美

「日本博」オープニング・セレモニー記念公演の出演者へのインタビュー第2弾は、日本舞踊家の尾上ゆかりさんが登場。尾上さんはセレモニーで、日舞の代表的作品「鷺娘さぎむすめ」を披露する。(※記事末尾にお知らせあり)

喜怒哀楽を表現

素晴らしい方々とご一緒させていただくのは光栄。感謝の気持ちでいっぱいでおります。

日本舞踊は四季の美しさや、古来の奥ゆかしい心を表しています。私は余白の美しさを感じています。静の部分、つまり静かな動きの中にも訴える力があります。

私が踊る「鷺娘さぎむすめ」は日舞の代表的作品の一つです。女性の悲しさ、恋の楽しさなど喜怒哀楽を織り交ぜ、鷺のはかなさや美しさを表現したいと思います。

日本の美しさ感じて

新しいものとの融合にはワクワクします。雪景色をどう演出されるかは、私には未知な部分。それを感じながら自分が動かされるのでしょう。その様子を自然に淡々と出してみたい。日本の美しさが際立ち、改めて感じていただけるのでは。私の出来ることを精いっぱい勤めたいと思っています。

当日は日本舞踊を見たことがない方も、たくさんご覧になるでしょう。海外の方は、わりと素直に、感じるままに見られますが、日本の方は歌詞が耳に入るとたどってしまいがちです。絵を見るように自由に感じて、心を解放していただきたい。自分の中にある日本の美しさを感じる心に灯がともればいいと思います。

1974年、東京生まれ。尾上流三代目家元、尾上墨雪の長女で、3歳で初舞台。映像作品や舞台で女優としても活躍している。

※(2020年3月10日追記)文化庁は10日、日本博オープニング・セレモニーの生放送でのテレビ中継を中止すると発表しました。当日予定していた実演はスタッフのみで収録し、後日発信するとしています。今後の予定については、わかり次第このサイトでもお知らせします。

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