文化庁、宮内庁、読売新聞社が推進する「紡ぐプロジェクト」は17日、日本美術の特別展収益などを基にした2020年度の修理助成事業として、浄土教信仰を伝える平安時代の貴重な仏像である国宝「木造阿弥陀如来坐像」(九体阿弥陀、京都・浄瑠璃寺蔵)など7件を選定した。
公募の中から有識者の選考委員会で決めたもので、詳細は後日、読売新聞で紹介する。委員長の根立研介・京都大教授(日本彫刻史)は「修理の緊急性が高いものが多く、早急な助成は意義がある」と話した。
浄瑠璃寺にある九体の阿弥陀像のうち、20年度の助成対象は一番大きな中尊。優美な造形の表面から剥離している金箔などを修理する。戦国武将の上杉謙信、景勝所用と伝わる山形・上杉神社の重要文化財「服飾類」なども選ばれた。
修理助成事業が始まった19年度は、国宝「普賢菩薩像」(東京国立博物館蔵)など8件が対象となった。
(2020年2月18日付読売新聞朝刊より掲載)
2020年度の修理助成事業対象の文化財は、読売新聞とこのサイトで後日、詳しくお知らせします。
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