文化庁、宮内庁、読売新聞社が推進する「紡ぐプロジェクト」で修理が進む浄土宗総本山・知恩院(京都市東山区)所蔵の国宝「
早来迎(縦1・45メートル、横1・55メートル)は、阿弥陀如来が諸菩薩と共に、往生を願う臨終の念仏者の元へ飛来する様子が絹に精密に描かれている。4月から顔料がはがれ落ちるのを防ぐ「
この日は、修理を担う「光影堂」(京都市中京区)の小島知英・技師長らが、知恩院の前田昌信執事らにこれまでの経過を報告。汚れの除去の過程で過去の修理で補った部分が色落ちし、阿弥陀の右頬辺りに損傷が目立つようになったことから、今後実施する表面の穴や破れを繕う「
前田執事は「汚れが落ち、本来の姿に近くなったが、このままではさすがに目立ってしまう。うまく修整してもらえれば」と期待した。
(2019年12月12日付 読売新聞朝刊より掲載)
0%