「東洋一の水晶宮」とも称賛された「東山植物園 温室前館」

2021.5.6

「東洋一の水晶宮」重要文化財「東山植物園 温室前館」(名古屋市)が約8年ぶりに一般公開

現存する国内最古の公共温室で、ドーム型の美しい姿から「東洋一の水晶宮」とも称賛された「東山植物園 温室前館」(名古屋市千種区)の改装工事が終了し、4月23日、約8年ぶりに一般公開が始まった。

同館は鉄骨ガラスぶきで、床面積約600平方メートル、幅約66メートル、高さ最大約12メートル。地元企業の寄付を基に1936年(昭和11年)に建設され、太平洋戦争の空襲や伊勢湾台風を乗り越え、2006年に日本最初期の全溶接建築物として重要文化財に指定された。

13年に閉館して以来、鉄骨を追加するなどの補強を行ったほか、照明器具や床のタイルのデザインを建設当初のものに復元し、ガラスを押さえる部材もアルミから銅製に戻した。

同館の保存や活用に関する検討委員会の会長で、名古屋市立大の瀬口哲夫名誉教授は「当時確立されたばかりの溶接技術を活用する一方、天井に低コストの板ガラスを採用するなど、制約がある中でも最先端を追求する日本的な挑戦が凝縮された建物だ」と評価する。

館内ではヤシや多肉植物など約400種類の植物を展示している。月曜休園。土日祝日などは入園に事前予約が必要。

(読売新聞中部支社 杉本要、写真 尾賀聡)

2021年4月24日読売新聞愛知県版より

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