皇室の至宝を守り伝える宮内庁三の丸尚蔵館が、今秋から、宮城、宮崎、和歌山で開催する展覧会に所蔵品を出品します。今後も地方に広く展開するとともに、皇室へより親しみを感じてもらいたい考えです。
三の丸尚蔵館30年の歩みとお披露目される名品をシリーズで紹介します。3回目は12月から始まる和歌山展です。
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紀伊国に生まれたとされる歌人・西行の書状は、藤原俊成とその子定家に歌集の批評を依頼する内容で、直筆が確実とされる貴重な史料だ。
熊野権現の霊験を場面に取り入れた江戸時代前期の岩佐又兵衛の絵巻なども見ものだ。日本とトルコの友好の契機となった、和歌山県・紀伊大島沖のエルトゥールル号遭難事件に関する資料も展示する。
和歌山県立博物館学芸課主幹の竹中康彦さんは「皇室のコレクションに、和歌山の歴史や自然とのつながりが感じられる作品が多く守り伝えられているとわかった。和歌山の魅力を再発見する機会になれば」と期待を寄せた。
【会期】12月4日(土)~2022年1月23日(日) 月曜、12月29日(水)~1月3日(月)、11日(火)休館。ただし、1月10日(月・祝)は開館
【会場】和歌山県立博物館(和歌山市吹上、073・436・8670)
【主催】和歌山県立博物館、宮内庁、文化庁
【特別協力】紡ぐプロジェクト、読売新聞社
(2021年9月11日読売新聞から)
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