人気ゲーム「ポケットモンスター」シリーズに登場する「ポケモン」をテーマにした工芸作品展「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―」(読売新聞北陸支社など主催)が〔2023年3月〕21日、金沢市の国立工芸館で開幕した。
若手から人間国宝まで20人の工芸作家が技術を駆使した金工や漆工、染織などの力作約70点を展示。荒々しく炎を吐くリザードンを表現した陶器や、七色の翼をもつホウオウをリアルに造形した木工作品などが親子連れの人気を集めている。さいたま市の会社員飯野直哉さん(33)は「ポケモンが細部まで精密に再現されていて驚いた」と話した。
6月11日まで。休館は、月曜(5月1日は開館)と5月14日。
(2023年3月22日付 読売新聞朝刊より)
金沢市の国立工芸館で21日に開幕した企画展「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―」には、県内外から幅広い世代が訪れた。陶磁、ガラス、木工などの作家20人がポケモンをテーマに作り上げた約70点の工芸作品に、来館者は感嘆の声を上げて見入っていた。
「リザードンだ!」「ポッチャマがいたぞ」。工芸館前には、開館前から約150人の行列ができ、午前9時半に入場が始まると、展示室には子どもらの歓声が響いた。
作品はどれも写真撮影ができるとあって、訪れた人は、植葉香澄さんが手がけた高さ70センチの大型陶器〈光火彩文グラードン〉や、メガデンリュウと稲妻をあしらった水橋さおりさんの〈友禅帯「
来館者には、親子連れや3世代で訪れる人たちもいて、幅広い世代に親しまれているポケモンの人気を感じさせた。小学生以下に配られる「みどころずかん」を片手に展示品をのぞき込む子どもや、ゲームアプリ「ポケモンGO」を利用し、会場にポケモンの画像を重ねて作品と写真を撮る人の姿も見られた。
9歳と3歳の息子と一緒に初めて同館を訪れた金沢市の公務員高井萌絵さん(31)は「子どもが騒ぐといけないので来たことがなかった。ポケモン好きの子どもたちも集中して楽しんでくれた」と満足そうだった。
水引などの工芸品が好きだという三重県伊勢市の事務員中川直樹さん(75)はポケモン好きの孫に誘われて来館。「伝統的な工芸品が、ポケモンという現代のテーマにアレンジされていた。工芸の新しい可能性を見た」と感心していた。
会期中は、出品作家らが制作の裏側を語るイベントや、オンライン上で同館のガイドスタッフとファンが作品の見所を語り合うプログラムも予定されている。
▽会場 国立工芸館(金沢市)
▽会期 〔2023年〕6月11日まで(5月1日を除く月曜と5月14日休館)。問い合わせはハローダイヤル050・5541・8600。
▽主催 国立工芸館、NHKエンタープライズ中部、読売新聞北陸支社
▽特別協力 株式会社ポケモン
▽制作協力 NHKプロモーション
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(2023年3月22日付 読売新聞朝刊より)
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