金沢市の国立工芸館で今春好評を博した企画展「ポケモン×工芸展―美とわざの大発見―」の巡回展が、米ロサンゼルスの観光地ハリウッドにある外務省の日本文化発信拠点「ジャパン・ハウス」で開催されている。
日本の工芸作家がポケモンの世界観に挑んだ金工や漆工、染織などに人気が集まり、一般公開が始まった〔2023年〕7月25日から8月末まで、観光客を中心に累計で約4万4500人が来館している。特に注目を集めているのが、金工家の吉田泰一郎さんが手がけたイーブイと進化形のシャワーズ、サンダース、ブースターの大型作品群だ。
国立工芸館の唐沢昌宏館長は「金沢ではイーブイと進化形を壁際に展示していたが、ロサンゼルスでは後ろ姿を見ることができる。どんな構造になっているか確かめてほしい」と語る。
株式会社ポケモンの石原恒和社長は「伝統工芸の技術がポケモンをテーマに生まれ変わった。染め物などの模様に潜んで発見されるのを待っているポケモンもいるので、探してみてほしい」と呼びかけている。
巡回展は約70点を出品する(会期中展示替えあり)。来年〔2024年〕1月7日まで。入場無料。
(読売新聞ロサンゼルス支局 後藤香代)
(2023年9月3日付 読売新聞朝刊より)
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