伝統の技と自由な表現で活躍する6人の工芸作家に光を当てた「Kogei meets...出会いから生まれるかたち」が〔2026年1月〕10日、東京・表参道のスパイラルガーデンで始まった。
6人は人形、陶芸、染織、漆芸、金工、竹工芸の各分野の伝統を継承しながら独創的な作品を発表している。監修者の外舘和子・多摩美術大教授(工芸史)は「国際的な視野をもつ、極めて創造性豊かな作家たち」と共通点を指摘する。

創業100年余の「中村人形」(福岡市)の4代目、中村弘峰さん(39)の作品は笛を吹く優美な博多人形と、エレキギターをひっさげた新作の少女像「PUNK FLOW GIRL―苔のむすまで―」だ。
新作は「伝統と革新というテーマで自由に女の子の人形を」という英国の弁護士の依頼作品を基にした。顔は伝統的だが、安価でキラキラした缶バッジを付けたジャケットは古い価値観を覆す英国パンクロック風だ。
3代目の父・信喬さん(68)には「技術より人として中身を磨くこと」を学んだ。「その時代の英雄像を」と、野球選手らアスリートやゴジラなどを題材に制作する。そうした作品は欧米でも人気が高く、近年は海外での活動も増えている。
「人形師として人間同士が共感するところに触れる作品を作れるのではという希望がある。それが若い作家のヒントになれば」と話している。
いずれの作家も表現はユニークだ。「木村ブルー」と称される青い陶芸作品を生んだ木村芳郎さんは、1年以上に及ぶ海外滞在で目にした海や空の色を大作に込めた。四代田辺竹雲斎さんは英国の現代アートに触発された竹と土の新作だ。金工の原智さんは





外舘教授は、「出品作家は特定の素材と長く向き合うがゆえに、別の要素を巧みに生かして新たな世界につなぐことができている。その面白さ、素材と技術の可能性を見てほしい」と話している。
令和7年度文化庁首都圏伝統工芸技術作品展等開催事業
「Kogei meets... 出会いから生まれるかたち」
【会期】1月23日(金)まで
【会場】スパイラルガーデン(東京・表参道)
【観覧料】無料
【主催】読売新聞社
【協力】公益社団法人日本工芸会
展覧会公式サイト https://kogei-r7.com
(2026年1月11日付 読売新聞朝刊より)
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