日本美を守り伝える「紡ぐプロジェクト」公式サイト

2021.12.13

Kōgei Dining(工藝ダイニング)熱海MOA美術館で開催―伝統の美と食を堪能

「Kōgei Dining(工藝ダイニング)」が11月21~25日の各日、静岡県熱海市のMOA美術館で開催された。

工藝ダイニングは、政府の文化プロジェクト「日本博」の関連企画として、2019年度から実施されている。重要無形文化財保持者(人間国宝)ら工芸作家が手がけた器で和食を味わい、伝統芸能を鑑賞するなど、日本の伝統文化を総合的に堪能する体験プログラムだ。

熱海会場最終日の11月25日は、昼と夜の部で計約50人が参加した。昼の食事会では、地元産の鮮魚や東北産の新米など旬の食材を用いた和食メニューが並んだ。漆芸の人間国宝・室瀬和美さんの作品や会津漆器などを使って提供された。

昼の部は、人間国宝の室瀬和美さんがデザインした会津漆器酒器で日本酒を楽しんだ (静岡県熱海市のMOA美術館で)=米田育広撮影

続いて、館内の能楽堂で歌舞伎女形の人間国宝・坂東玉三郎さんによる舞踊公演が行われた。衣装について、工芸の視点から文様や技法を解説する口上も述べられた。

染織の人間国宝・土屋順紀さんらによる卓話や、工芸作品の展示販売なども行われた。

夜の部は、鎧塚俊彦シェフによるフレンチが並んだ

工藝ダイニングは22年2月5日、福岡市博多区の「料亭 嵯峨野」でも予定されている。

(2021年12月8日付 読売新聞朝刊より)

福岡での開催に向け、酒器を制作中の人間国宝・今泉今右衛門さん、福島善三さんにインタビューしました!

Share

0%

関連記事