神護寺(京都市右京区)の国宝「
胎蔵界、金剛界の2幅からなり、いずれも縦横約4メートル。真言宗の開祖・弘法大師空海が制作に関わり、現存する唯一の作例とされ、紫色の絹に金銀泥で仏や菩薩などを描いている。
修理は江戸後期の光格天皇の勅願で行われた1793年以来。2016年から6年間かけて、汚れを落としたり、失われた絹を補ったりしたという。
約80人が参列した法要では2幅が掲げられ、谷内弘照貫主(67)は「真言宗全体のご本尊。修理ができ、感無量です」と話した。
高雄曼荼羅は来年4月13日~6月9日に奈良国立博物館で開催される空海の生誕1250年記念特別展「空海 KUKAI―密教のルーツとマンダラ世界」(読売新聞社など主催)で、修理後初めて一般公開される。
(2023年5月11日付 読売新聞朝刊より)
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