鮮やか「早来迎」 ― 「法然と極楽浄土」展 東京国立博物館で開幕

浄土宗開宗850年記念の特別展「法然と極楽浄土」（読売新聞社など主催）が〔2024年4月〕16日、東京・上野公園の東京国立博物館で開幕する。各地の浄土宗寺院などが所蔵する名宝126件（会期中展示替えあり）を紹介する。

京都・知恩院の国宝「阿弥陀二十五菩薩来迎図（あみだにじゅうごぼさつらいごうず）（早来迎）」（5月12日まで）は、臨終を迎えて往生を願う人のもとに阿弥陀如来が飛来する様子を描く。2019～21年度に修理され、背景の山水表現などが鮮明になった姿で初公開される。

宗祖・法然の生涯を伝える知恩院所蔵の伝記絵「法然上人絵伝」や、奈良・當麻（たいま）寺に伝わる「綴織當麻曼陀羅（つづれおりたいままんだら）」（5月6日まで）などの国宝も展示。東京・増上寺の「五百羅漢図」など関東の寺院の所蔵品も並ぶ。15日に内覧会が行われ、参加者は浄土宗の歴史を伝える名宝に見入っていた。6月9日まで。

10月から京都国立博物館、2025年10月から九州国立博物館に巡回する。

（2024年4月16日 読売新聞朝刊より）